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[本]ロゴデザインの現場〜事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング〜

先日ロゴをデザインしてほしいというご依頼を頂きました。
今までにもいくつかロゴを作りましたが、会社の一員として上司に指示された通りに作っていたものが多く、一から自分でヒアリングをしてアイデアを出し形にする経験はほぼ初めてでした。

デザインを生業としている人のロゴ作りの過程が分かるような本はないだろうか?と探したところ…
え!?こんなに公表してしまっていいの〜?!すごい本がありました;)

ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング
この本を読んで改めて考えさせられたロゴ制作における注意点をメモしておきたいと思います。

ロゴ作りに必要な、ヒアリング力(りょく)

なるべく直接クライアントと会って話をし、”ロゴ自体をどうしたいか”ではなく”そのロゴを使った事業によってどんな結果を得たいか”を引き出します。
自分が、ではなく、見る人がどのように感じるかを考えなければなりません。
クライアントご本人でさえぼんやりとしていた目的地を、時に意見を出し合い、時に傾聴し合うことによってはっきり輪郭を描き、ロゴの輪郭を浮かび上がらせていきます。
本のどのデザイナーさんも、目先のことでなく遠くの目標に向かってロゴデザインをされていました。

ロゴから受ける印象が、その会社や事業の印象を左右するということを肝に銘じなければなりません!ドキドキ!!

世間一般的なイメージと、デザイナー独自の感じ方をうまく混ぜ合わせる

一般的なイメージと言って一番わかりやすいのは、色ではないかと思います。
例えば、
—情熱的。活発。怒り。
—冷静。悲しみ。静か。
など。
あとは筆文字にすると和風に見えるとか、スタンプ風にするとハンドメイドやカフェっぽく感じたりします。

そこに、クライアントと会った時の印象、会社、事業内容などからデザイナー本人が感じた雰囲気を混ぜ込んでいくと、誰にでもわかりやすく、かつオリジナリティーがあるロゴができるのではないかと思います。

ロゴのフォントは基本自作

フォントを作るのは本当に難しいです。
フリーフォントを公開してくださっているデザイナーさんには頭が下がります!

わたしのようにオリジナルフォントを一から作るのがうまくいかない人は、自分のパソコンに入っているフォントの中でイメージに近いものを抜粋し、そのフォントを元に修正していくのが良いかもしれません。
パソコンに入っているフォント一覧を見るのに、わたしはこのWebサービスを利用しています。
wordmark

基本的に、ロゴは模様ではなく”形”で差別化する

オリンピックのロゴの何やかんやでずいぶん考えさせられました。
選から漏れたロゴが表に出て話題になった時、なぜ一般の人からこんなにも支持されているのに選ばれなかったのかを考えてみましたが、
それは細かい模様やグラデーションで美しさを表現していたからではないかなぁと思っています。
(あくまでロゴデザインに限った場合)

ロゴはシンボルでなければなりません。
模様やグラデーションで差別化したロゴだと、縮小した時細かい模様がよく見えなかったり、デザイナー自身が見せたい色が見られない方々に対しては、全く異なる印象を与えてしまうかもしれません。
それはロゴの意味をなさないのでは?と思っています。
グラデーションがいけないわけではないのですが、色から色のグラデーションのように、もしモノクロになった場合印象が変わってしまったり、ロゴが読めなくなってしまうものは避けたほうが良いのではと考えます。

ロゴはブランディングの第一歩

見る人に特別な印象を与えるロゴをつけるということは、その会社なり商品なりが他の何物にも変えられない唯一無二のものになるということです。
おしゃれに見られたいならこの商品。
あのジャンルで満足できそうな気がするのはこの会社。
ロゴが与える付加価値によって、お客様の”そんな気がする”選択肢上位に入ることができる場合があるんですよね。
ロゴの力、可能性無限大です:0

まとめ

色々と書き連ねましたが、全てわたしの理想です!!!笑
わたし自身心がけているというだけで、完璧なロゴを作れる技術はまだまだ…

ロゴ制作の上達のコツは、『引き出しを増やす=たくさんのロゴを見る&作ってみる』だと思っているので、今後も日々勉強を継続していきたいです!